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5.イモラ国際ピアノアカデミー~入学試験~なぜ留学するか。

子供を留学させといていまさら言うのもおかしいですが
本当のことを言うと現代のピアノの技法など、
運良く良い先生に出会うことができれば
留学などしなくとも日本で充分習えるものです。
外国に行って良い先生につけば上手くなれるというものでもありません。
日本人は欧米崇拝思考が強いため、留学=すごい、
と言われますがそれは違います。
明治時代なら行くだけでも価値あるでしょうが
今はお金と時間さえあればいける時代です。
立派に英語を話し、書ける人の中には日本できちんと勉強した人たちも多くいます。
外国に行ったから話せるようになるのはただの会話だけです。
質の良い勉強は本人の気持ち次第でどこででもできるものです。

ならば行かないほうがよいか・・・と言うとそうでもありません。
『日本で充分勉強できるから外国へは行かない。』と言うのは
こんなに小さくなった地球上ではこれは負け惜しみにしか聞こえません。
『知らぬが仏。井の中の蛙。』になってしまいます。
一度外国を知った人が『外国に行くのは止しましょう。』
という人は100%いないでしょう。
それほど日本は特殊な文化の国だと思うからです。
島国日本の独特な文化を外から見るのはとてもよい経験になります。

現代、先立つものがあれば誰でも行ける時代だからこそ考えて欲しいのです。
何のために?何を得るために?留学するのか。
みんなが行くから私も行く。
箔をつけるため一度は行っとかなくっちゃ。
日本では居場所がない。
ヴァカンスがてらに行く。
自分探しに出かける。(←最悪)
こんな理由で行くのだけは止めてほしいです。
私が学生のときからすでに留学=遊学という式がありました。
安易な気持ちで青春時代に外国に行って一生を棒に振ることは往々にあります。
これは私たちが心配していて友理にいつも言っている事です。

反対にせっかく外国に行ってもまじめすぎて一人一日中部屋にこもって
練習するのももったいない。それなら日本ででもできる。
外国に行けるだけの環境にいられるものはそれだけでとても恵まれています。
それに感謝しつつ真剣に、また楽しく有意義に生活して、風土、空気、思考、習慣など
日本とはぜんぜん違う色彩豊かな文化を肌で感じて欲しいです。

感受性豊かな子供はいろいろなものを自然に身体で吸収していきます。
これは別に外国留学に限ったことではありません。
都会に住みなれた子供は田舎での素朴な生活を体験するのはきっと新鮮でしょう。
田舎で育った子供は都会のめまぐるしく変わっている文化に圧倒されるでしょう。
どれが正解で間違いということでなく、その子に合った環境を探してあげるのも
近くの大人たちの役割です。
          
       ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とまあ長々と偉そうなことを書きましたが、これはあくまで母親の理想であり、理想は
現実からかけ離れているものです。毎日は
『忙しい。。』『疲れたー』『よっこらしょー』を連発している平凡な生活です^^;

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by studioacanthus | 2007-11-22 20:47 | 音楽

4.イモラ国際ピアノアカデミー~入学試験~

友理が合格できた大きな理由の一つに若いと言うことがあったと思います。
しかし2008年の経済危機からは様子が変わってしまい全員入学できるようになりました。
それまでは本当に入るのが難しかったアカデミーですが資金が不足しているのでしょうか、
簡単に入学できるようになったそうです。
友理は17歳で入学しましたが若すぎて
ヴィザが取れなかったのでずいぶん不安な思いをしました。
行くならやはり高校卒業してから、
あるいは大学卒業してからの方が良いと思います。

もう一つ、入試で異色だと思ったのはレパートリーの提出でした。
日本の音大は課題曲や自由曲を弾くのみでレパートリー提出なんてありませんが
イモラアカデミーの願書にはレパートリー記入がありました。
これはとてもいいアイデアです。
試験やコンクールのために何ヶ月も何年もかけて同じ曲を弾いて
完成度が云々というのは10代の育ち盛りの子供には私は勧めたくありません。
若いうちにたくさんの重要な曲に触れる方がいい。
満遍なくいろいろなものをたくさん食べてこそ丈夫な体になるのです。
その点では友理はコンクール曲中心にさらってきていなかったので
内容の仕上がりは別として系統的に弾かせており曲数も豊富でした。
これも友理の入試には有利に働いたと思います。
(レパートリーにバッハの三声やチェルニー練習曲は入れませんよ^^;)

話がそれますがショパンやチャイコフスキーコンクールのために
”5年間同じ曲をさらい続けるのなんて今どき普通よ。”
と言われたことがあります。普通かもしれないけど私はとても賛成できません。
そうしないと入れないコンクールは本人にとってはそもそも向いていないと思います。
古典がうまく弾けない。バッハを(平均律)弾かない。
コンクールの曲ばかりを断片的に拾って弾くのは本末顚倒です。
もしこういう事が今後、常識となってくるとどうなるのでしょうか?

子供は(過去に勝ち負けにまつわる特に嫌な経験があった子供は別ですが)
生来ゲームが好きと同様、勝ち負けの競争が好きなものです。
その際に大切なのは大人がその勝負の価値を見極めてあげることです。
反対に子供でなく親御さんや先生が競争が好きなケースも多いようです。

どんなときであってもまずは子供のその時その場の身体心のバランスを
第一に考えてあげるべきです。
ただ、親御さんはもうその渦に入っているのでわかりづらいですが。。。
親子でコンクールや塾での競争に熱中しすぎて血迷っていませんか。
燃え尽きそうになっていませんか。
かわいい子供たちを長い目で育てようじゃありませんか。
                             つづく
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by studioacanthus | 2007-11-16 20:51 | 音楽

3.ACCADEMIA PIANISTICA INTERNAZIONALE "INCONTRI COL MAESTRO"

THE "INCONTRI COL MAESTRO" INTERNATIONAL PIANO ACADEMY(英)
直訳すると 正式名はイモラ国際ピアノアカデミー『巨匠との出会い』です。

日本語では、たいそうな『巨匠との出会い』を省いて簡単にイモラ音楽院と言ったり
イモラ国際ピアノアカデミーなどと言われているようです。

イモラに行ってから多くの方に訊かれることをまとめて簡単に書いておきます。

1.音楽院やアカデミーは大学でないの?
私もずっと気になっていたことなので友理の留学前に
パリ国立高等音楽院の学校内部関係者に確かめたところ
分類すると専門学校にあたると言われました。
パリ国立音楽院や他の優秀な音楽院やアカデミーを一概に
大学と比べたり安易に優劣をつけるのはよくないことですが
卒業資格としては大学卒にはならないのだそうです。
これはあくまで私が入手した情報ですので
気になる方は個人で調べるのがよいと思われます。
ですからイモラ音楽院も専門学校ということです。

2.学費はいくらくらい?
年間1900ユーロくらいで私立アカデミーとしては断然安いと思います。
イモラアカデミーに入学して丸2年がたちましたが、
安い上に全額返済しなくてもよい奨学金をイタリアから頂けるので入学以来ずっとタダです。(どこかの伯爵か公爵さまがくださるのだそうです。)
今度のボローニャ大学も年間1200ユーロ(20万円弱)とか言っていました。
日本の国立大学より安いです。(入学金諸経費もありません)
ただ、今はユーロが高いので住居費、生活費がかさみます。

3.なぜイタリアにしたの?
これは過去のブログにイタリアは気候がよくて陽気だから、
食べ物がおいしいなどと簡単に書きましたが
本当はもっと大きな歴史的、音楽的価値をイタリアに感じていたからです。
イタリアはなんといってもオペラの国、歌心のある美意識の高い国です。
そして美術面でもそうですが天才がごろごろしています。
建物、街、国自体が芸術品です。
友理は幼稚園のころからよく歌う子でしたのでこの能力をつぶしてはいけない。
自然に歌える子だったので歌の国に行かせてやろう。
いろいろ不便で経済状況も良くない、好きではない国だけどそれを許せるほどの
魅力的な心を揺さぶる音楽を奏でるイタリア人ピアニストが多くいます。
その人たちから少しでも刺激を受けられたら幸せだろう、と思いました。
また、イモラアカデミーのシステムの特徴である著名ピアニスト、
ホアキン・ソリアーノ、 アンドレア・ルッケジーニ、 マルチェロ・アバド
ゾルターン・コチシュなど
教授のマスタークラスを自由に受けられると言うことは
ピアノに関わっている者にとっては神様からの贈り物のようなものです。
できるならば、友理なんかに受けさせるより私が受けたいです!
                               まだつづく
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by studioacanthus | 2007-11-12 12:34 | 音楽

2.イモラ国際ピアノアカデミー~入試~

今後イモラ国際アカデミーを受験したいと思われる方に
少しでも生情報をお伝えできたらと思い前回から詳細に書いているつもりですが
もし子供自慢に見えたらお許しください。

高校2年生の6月、もしアカデミーに運良く受かったら高校は休学?退学?
どうするのだ??という話が上がってきました。
そこで慌てて高卒認定試験を受け取得して
いつでも大学を受けられる体制にして受験しました。

入学試験に母親同伴なんて私は嫌でしたが珍しく夫が付いていってやったら、
と言うので母親責任遂行のため同行しました。
私が一緒と言っても言葉ができないのでただの荷物持ちおばさんでしたけれどね。

曲目はバッハ、ソナタ、ロマン、ショパンエチュード(すべてを含む、ソナタは全楽章)で
大体60分くらいのプログラムを用意しました。
弾く曲はステージでお辞儀をして椅子に座ってから『~~弾いてください。』
と言う感じだったので本当に瞬間まで何を弾くか、何分くらい弾くか、
ぜんぜんわかりませんでした。(公開です。)

試験官はその日に集まった先生で審査するので運もあると思います。
でも主要な先生方は必ず列席されます。
合否の決め方ははっきりとはわかりませんがどうも点数制でなく○×のようでした。
教授全員が○ならその生徒は合格、一人でも×を出せば不合格。きわめて単純です。
後は空いている枠によって話し合いなのかもしれません。
友理のときは教授は5人ほどいらっしゃったと思います。

日本の入学試験のように待合室で時間ぴったり、ということはなく
時間はあくまで目安。早くなったり、遅くなったりでした。
15分足らずで『グラッツェ~。』の受験生もいました。
そういう意味ではかなり自由で
友理はエチュードop.10-1,10-8,25-6。
ベートーヴェンのソナタとバッハを弾かされました。
実は思うように弾けなかったので弾いた後、涙ぽろぽろ・・・
もうイタリアも今回が最後になると言って試験後すぐに気晴らしに観光に出かけました。

ところが試験を終えたその日の夜、アカデミーから住居のことを相談されたので
あれ?発表を待つ前に合格したのがわかりました。
ボローニャ大の入学試験のときもそうでしたが試験の最中に
合否をすぐにぺろりと言ってしまう先生方。
これはイタリア人気質なんでしょうか??
正式な発表は秋ですが遠い日本からなので早いほうがよいでしょうとの
スカラ先生とマルガリウス先生からのありがたいお心遣いでした。
結局、住居、ピアノなど何もかもアカデミーがお手ごろ価格のものを
全部手配してくださりました。
信じられないほど親切!親子で感激して帰国してきました。
このときばかりは日本のようにきちんとした規則のない柔軟な考え方が
とてもありがたかったです。
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by studioacanthus | 2007-11-01 22:10 | 音楽

1.イモラ国際ピアノアカデミー~入試を受けるにあたって~

2年前、友理が高校2年の6月のときに
イモラ国際ピアノアカデミーの入学試験を受けました。
入学試験は6月と9月にあり本人の希望でどちらかで受ければよいのですが
発表は6月と9月両方合わせて若干名入学できるというものでした。

友理がイタリアに行った事に刺激を受けて子供たちも外国に興味を
持ってくれたことはうれしいことです。
表向きはひょいひょい留学できたように見えるかもしれませんが
準備されたセット留学ではないので見えないところで、
また雑用など、ピアノとは関係ないところでたくさん苦労しました。
まだ17歳なので親がしてやってもいいのですが自分が行きたいなら
自分がするべきと思い私たち親はほとんど何もしませんでした。
親のためにピアノを弾いたり留学するものではありませんからね。
アカデミーの提出書類も全部自分で英文で直接事務局にコンタクトを取っていました。
正直、誰に似たんだろう?しっかりしてよくやるなあとは思いました。
それでもやっぱり親は外国に行かせるのは心配です。
寮でもなくホームステイでもないので食事をきちんととって
体を健康に維持できるのだろうか。
これが一番気になるところでした。
精神面で自立できていることはいまさら言うまでもないことのことです。
パリやドイツの都市、ロンドンなどは日本人が多いので日本食も自由に手に入るけど
イモラなどの田舎では何もない。もしものときにどうなるのだろうか。
相当な覚悟が必要でした。

留学のきっかけはイモラアカデミーの夏のマスタークラスを受けたことが始まりです。
友理が外国に興味を持っていたので、
まあ、一度くらいヨーロッパに行かせてみるかという軽い気持ちで行かせました。
マスタークラスのレッスンは英語が少しできていたので個人で申し込みました。
モチベーションがあったので1年間で英語を話せるようになっていたことが
留学の恐怖を減らしていたことは確かです。

マルガリウス先生から
『とても自然で健康的な演奏だ。』
スカラ先生から
『よく歌う子だね、指がすばらしい。』
子供のときから気まぐれにでも教えてきた私にとっては最高のお言葉でした。
これらのお言葉は私の生徒たちを教える方向性が間違っていなかったと
確信を持てました。

しかし悲しいことに、外国人の先生は日本人の経済力を見抜いているので
日本人生徒を欲しがるという例をよく耳にしていたので念には念を入れました。
人を疑うことは心無いことですが平和な日本人を利用する外国人教授が
多いのは悲しい現実なのです。
でもマルガリウス先生のレッスンは実直で悪いところと良いところを
正直に言ってくださるとてもお人柄のやさしい先生でした。

半年後の春、本当にイタリアで暮らせるかどうか確認のため、
もう一度一人で行かせました。
その時は一人だったので余計に先生はよく面倒をみてくださいました。
宿泊から練習室、食事のことまで親身にお世話してくださり、
その上、レッスンはお約束した何倍もみてくださり『俺は金など要らない』のお言葉を
素直に受け取り本当にありがたく頂戴しました。
最後に夫の
『さっさと行ってさっさと帰って来い。』の鶴の一声で受験することが決まりました。
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by studioacanthus | 2007-10-27 21:25 | 音楽