ジュゼッペ・アンダローロ

1982年、イタリア パレルモ生まれ。
何かの音源を過去に聴いたことがあり”語る”ような演奏でマークしていた人です。
彼のリサイタルが近くであったので8月、多忙でしたが女3人で行ってきました。

プログラムはハッキリしていなくラフマニノフ他としか書かれていませんでしたが
一聴の価値ある人ぞ、と思いチケットを買っていました。
橋本の杜のホールという木の響きを大切にしたとても音響の良いホールでしたが
知名度が低いのか半分くらいの入りでした。

演目
モーツァルト:ニ長調 ロンド K.485
シューマン:幻想小曲集 Op.12
ラフマニノフ:10の前奏曲 Op23より2番.4番.5番.
リスト:ハンガリー狂詩曲 2番

聴き応えのある面白いプログラムでした。
最初のモーツァルトのロンド、小学生から大人まで弾く曲、
あんなに美しく可憐な演奏は初めてでした。
天使の声とでも言うか、そんな触ると壊れるような繊細な演奏で魅されました。。。
とてもさりげなく、ブレハッチの即興性とはまた別の
良い意味で行き当たりばったりの演奏だと思いました。
次回弾いたらまた違う様子になるにちがいない。

2曲目の幻想小曲集の飛翔で
あれ?これはかなりの、でなく、すーーーごいテクニシャンだな。
すごいって言葉はただの感嘆符の言葉なので使いたくないのですが
その演奏においてはすごいとしか言いようがありませんでした。

ラフマニノフも歌と指のどちらも冴えてスケールの大きい演奏でした。

最後のハンガリー狂詩曲にいたってはもうどうなるか予想がつきました。
私の耳が追いつかないほど速い、速い、あっという間に終わりました。

もうひとつ驚くことにミスタッチが聞こえない。
何この人??お化けか天才か??

アンコールも盛りだくさん、リゲティやゴドフスキーの難曲エチュードもさらりと・・・

なんだか、あまりの鮮やかなテクニックが後に残り、仇になったような・・
彼の持ち前の叙情的な歌が隠れてしまい私はちょっと残念。。

「あんなに完璧なテクニックって天性のものだろうね、でもやっぱり練習してるのかなあ」
どっちだろう??

せっかくイタリア語がしゃべれるんだから本人に直接聞いてみよ、と
サイン会のとき、お話できるチャンスがあったので友理が聞いてみました。
「素晴らしい指をお持ちですがたくさん練習されていますか」
「全然!!」
やっぱり・・・・イタリア人が謙遜などするはずがない。
イタリアでも彼の私生活はある意味すごいとお友達から聞いてはいたが。。。

たいていコンサートでは何かしらエネルギーをもらい、やる気が起こるのですが
彼の演奏を聴いた後は、ひゅーと意気が沈んでいきました。

私たちが練習しているピアノって何やっているんだろう??
シラ~~~~みんなで落胆して帰ってきたリサイタルでした。。。
その場で思い出した曲をこんな感じかなという感じでしゃしゃっと弾いて・・・
それでいて日夜練習している人よりずっとうまい。
ああいう人を天才っていうんだろうね^^;
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by studioacanthus | 2008-09-26 22:16 | ピアニスト
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