子供の成長

少し前の話です。
駅前のスーパーで久しぶりに昔の生徒さんのお母さんとばったりお会いしました。
その生徒(男の子)さんは今はもう27歳だとか。
10年ぶりくらいだけどお互いすぐにわかりました。

『先生、あのソックスのこと、覚えてらっしゃいますか?
家を出ているけど息子は今でも言ってますよ。』
『えっ、覚えてるんだ。恥ずかしいわ。』
           
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あのソックスのこととは。
彼が小学3年生くらいのこと。
レッスン時間に少し遅れてやって来て顔は汗びっしょり。
『サッカーやっていてちょっと遅くなっちゃった。』
確かにサッカーの後だということは言われなくてもわかる。
彼が部屋に入って来ようとしたその時、ソックスを見ると泥んこ。
『ちょっと待ちなさい!あなたのソックス汚いじゃない。脱ぎなさいよ。
人様の家に行くとき、そんな格好で行ったらどう思われるか考えたことあるの?』

別にうちの家が汚れるからというより、
レッスンに来る前にサッカーをぎりぎりまでして、そのついでに来るという心構えが
若かった私は気に食わなかったのだ。
ピアノがどうのこうのより人間としての付き合いを欲していた。

私自身、レッスンに行くときはお着替えをしてソックスは当然履き替えて行っていた。
そうすることにより緊張度が高まるからだ。
結局、彼は裸足でレッスンして帰るときに履いて帰った。
ちょっと言いすぎたかな。。。

案の定、お母さんから電話があった。
『申し訳ありません。。日ごろから注意しているのになかなか言うこときかなくて
悪いことあったらしかってください。』
『本人はなんて言っていますか。』
『くそー、むかつくって言ってます。すみません。本当に。』
お母さんは平謝りだった。
まあ、私が注意したことを正直に親に言ったことは褒めてあげよう。

これが『ムカつく。』という言葉を私が聞いた初めての時だった。
昔の子はムカつくなんて胃が悪いときに言う言葉だったのに。。
親や先生に対して言うなんて、
今でも『ムカつく』という言葉を聞いただけで私は本当に胃が悪くなる。

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以上の出来事を現在27歳になった彼も覚えていて今では事あるごとに
『先生にはいろいろ言われたけどもっともな事ばかりだった。
僕のことを思って言われた先生は渡辺先生だけだった。
今、社内の中では躾けられていない仲間がいっぱいいて、今頃キレてる。』
とお母さんに話しているそうです。
成長したね。うれしいじゃありませんか。
でも正しいかどうかという判断ができる子供に育てたのはお母さんです。

私が生徒に遠慮せずに注意できる存在であったこと。
子供が先生にしかられたことを親に報告できる間柄であること。
そして親は一方的に子供の味方をせずに一緒に注意してくれるばかりか
私に謝ってくれた。気持ちが伝わっていた。

その辺りのことがうちの娘にも足りていないことと思い、
パソコンを打ちながら長女に延々と話していたら
いつの間にか彼女は部屋から消えていた。><;
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by studioacanthus | 2008-01-31 20:11 | 教育
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