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1月26日 マルチェロ・アバド氏のマスタークラス  友理

先日マルチェッロ・アバド氏の
マスタークラスがイモラ音楽院で行われました。
彼はあの超有名な指揮者クラウディオ・アバド氏のお兄さんです。
Marcello Abbado,(p)(1926~){作曲家.ミケランジェロの長男.クラウディオの兄}
Claudio Abbado,(Con,cemb)(1933~)
Roberto Abbado,(Con)(1954~){父はマルチェッロ.クラウディオの甥}
これがアバド家の主な人?です。

1月26日 マルチェロ・アバド氏のマスタークラス        友理_e0020941_7575748.jpg今回のマスタークラスはマルチェロ・アバド先生の80歳のお誕生日祝いとして
フランコ・スカラ先生が企画したものだそうです。
父は『御老人の慰労会や』と言ってましたけど><;(笑)

2週間前、相変わらず突然の出演命令。
『モーツァルトのコンチェルトから選曲しなさ~い』とのこと。
そんな急にモーツァルトと言われても・・・おまけに全楽章・・・
と思いながら、いろいろ漁って、結局
むかし弾いたことのあるk.271、ジュノムにしました。

朝9時から聴講。イタリア語です。
最初に少し、このイモラアカデミーがどう設立されたか、
そしてモーツァルトのコンチェルトはどのような仕組みに
なっているか、などを話されました。
80歳とはとても思えないほどしっかりされててとってもお元気!
20歳は若く見えます。
教えている間はずっと立ちっぱなし。本当にお元気ですね。

そうそう!今回の浜松国際ピアノコンクールで活躍された
アレッサンドロ・タヴェルナ(Alessandro Taverna)さんも受講されました。
タヴェルナさんの目はすっごい青!イタリア人には珍しいです。
彼は聴講の時、筆談したり鉛筆けずったり。。

彼自身の演奏はあのストリーミング配信で見たとおりの落ち着いた、
品の良い綺麗~~~なモーツァルトでした。
完璧な演奏だったためか30分位で終わりました。
タヴェルナさんが浜松に出られたことをマルチェッロ・アバド先生も
ご存知だったようで、彼のレッスンの前にいきなり日本の話をされ始めました。
『私が昔、日本にいったときチェロのコンサートがあったんだ。
夜6時始まりだったんだけどね、6時5分前には皆、袖で静か~に待機。
2,3分前になったら客席の明かりが消えてしーーーーーんってなるんだ。
そして本当に6時ピッタシに始まったよ(笑) すごいねぇ。!!!』
私の顔を見つつ話されました。

私のレッスンが終わって少し先生も休憩。
私はその休憩時間に事務室に座って自分のレッスンスケジュールを
眺めてました。
すると先生が入ってこられて
『どうでしたか、私のレッスンは?満足しましたか?あなたは何を見てるの?』
『えぇ、楽しかったです。私のマエストロのスケジュールですけど。』
『おぉ!そうだ、私のスケジュールも見せてあげよう!』と言われ
アバド先生、どこからかA4サイズの何重にも折りたたんでしわしわになった
ご自分のスケジュール表なるものを取り出して見せてくださいました。
縦に6本、手書きで線が書いてある。
横には31本、これまた手書き。
定規を使わなかったらしく線が震えてるし、微妙に斜めになってる。
表には1月から6月、裏面には7月から12月。一年間が一枚に収められてる!
そして
『ほら!これが私のスケジュール表だよ!ここの日はイモラって
書いてるでしょう? 8月の真ん中辺りには日本にマスタークラスをしに行くよ!
イモラの後はちょっと娘の関係でウィーンに行かなきゃいけないんだけどね。』
とニコニコして話してくださいました。
本当に優しい感じのいい先生です。
このままお元気でずっと長生きしてほしいですね。

来週日本に一時帰国します!(^^)!

by studioacanthus | 2007-01-26 08:02 | ピアニスト
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