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3月8日 コンコルソ珍道中   そのⅠ 渡辺友理

先日、小さなコンクールを受けに行ってきました。
コンクールを受けた理由は本番を踏みたかったこと、賞金が欲しかったこと、
そのためにたくさん練習したかったことです。
1位になれば1200ユーロ(168000円) しかし、2位以下は賞状とメダルだけなので
1位にならない限りホテル代や旅費など赤字になります。がんばらなくっちゃ。
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さて、コンクールの前日から泊まりで出発。
1時間ほど電車に乗って窓の外をぼんやり眺めていました。空がきれい。。。
町と町の間は北海道に来た感じでした。
さっそく予約をしていたホテルに向かいました。
しかしここで良いのだろうか、どう見てもホテルとは思えないドア。
一応呼び鈴を押してみましたが、何度押しても応答無し。
ふと、呼び鈴の下を見ると『ここに電話してください。』と書いてあります。
いったいどうなってるの?
『あの、予約した者なんですが、ドア閉まってるんですけど。』
『あぁ、現在そのホテルはやってません。』
『はぁ・・・?』
明日コンクールなのに今夜は宿無し!?そんな~!
仕方が無いので荷物をガラガラ運びながらコンクール会場に向かいました。

会場でまず会ったのがおばさん。
『事務の方ですか?英語しゃべれます?』
『事務じゃないのよ。ごめんなさいね。英語もしゃべれないの。
でももう少ししたら英語しゃべれる人が来るから。 あ、もう来たわ。』
やって来たおじさんも英語しゃべれるというほどではなかったんですが、
なんとかホテルが閉まっててどうしようもないことは伝えることが出来ました。
そしたらそのおじさんがまた同じホテルに電話してくれ、
『あと2時間くらいしたら僕と一緒にそのホテル行こう。』と言ってくれました。
やっぱり親切なイタリアおじさん(^^)
2時間の間にコンクールで使うピアノも触ることができたので
試し弾きを終え、暇なのでさっきのホテルに電話をしてくれたおじさんと
イタリア語で頑張って話をしてみようと事務室に行きました。
そのおじさんも暇だったようで机に向き合って
『名前何て言うの?』、『どこに住んでんの?』、『あなたもピアノ弾けるの?』
などの私の質問攻めに丁寧に答えてくれました。
そうこうしているうちに2時間経ち、最初に会ったおばさんとホテルに行くことになりました。
その前に審査員は誰だろ?と思い、壁に貼ってある審査員の名前に目を通したら、
!?!?!?
ゲッ・・・もしかしてさっきのおじさんの名前じゃんっ!!
私は審査員相手に敬称ではなく親称でしゃべりつづけ、
『あ~ら、あなたもピアノ弾けるのね~』などと言っていたのです!!
しまった!どうしよう?!    でも後の祭り~

ホテルまでの間、私を連れていってくれたおばさんが
『あなた明日弾かなきゃいけないから私が荷物持ってあげるわよ。』
と言ってくださり、『すいません。』と言いながら階段もおばさんが持ってくれました。
そしてなんと!またそのおばさんも審査員だったのです^^;
(おばさんについては当日まで知らなかったんですが^^;)
私は審査員にホテルまで送ってもらい、その上荷物まで運ばせて・・・。
全くどうしましょ!!でした。

ホテルもホテルで、一応ホテルマンみたいな人が一人いたんですが、
英語がしゃべれない。英語のしゃべれないホテルマンなど初めてみました。
そして一番大事な玄関の鍵を私に預けるのです。
『外に出るときはこの鍵使ってね。僕はいないから。』
無用心というか、なんというか・・・。
もう~~やっぱりこれがイタリアなんですねぇ!!
どうもそのホテル、私しかいなかったようです。だから閉まってたみたいです。
むちゃくちゃだよぅ!

とんでもなく疲れたのでその日は早くに寝ました。
                              つづく

by studioacanthus | 2006-03-08 19:36 | コンクール
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